最初に触れた通り、子供は純粋ってのが大枠。家庭環境うんぬんによって色々変わってしまう。
　そして大人の事情をわかっている様でわかってなかったり。わかっていないようでわかっていたり。そんな感じにしたかったのです。

　そして私の中の童話って、ちょっとブラックなイメージなんですよね（グリム童話のせいかしらｗ）
　だから大人の隠れた事情をわからない子供は、色々な事を素直に受け取ってしまうよ。って感じにしてみました。

　読んでみると、実はすごくひどい父と祖父なんじゃないかって捉えられるのですが、本当はそこまでひどくないはず。
　深く設定を決めたわけではないですけどね、町の子供の台詞から受け取るに、多分お母さんは過去に不倫をしてしまったんだよねー。そして喧嘩になるとつい手を出してしまうお父さん。

　怪我か何かで働けなくなってしまったおじいさんを、おばあさんはそんなつもりなくてもぐちぐちと責めてしまうのですよ。するとおじいさんはつい蹴りを繰り出してしまうんだよね、きっと。
　そんなイメージで書きました。

　そしてそんな光景を間近で見ていたルウは、暴力は決して悪いことではないと思ってしまうのです。その結果、嫌な事、悪い事をする町の友達に簡単に暴力を振るう子供になってしまった。

　例えばそれはすごく単純な悪い事（宿題を忘れるとか）だとしても手を出してしまうルウは当然爪弾きにされ苛められる。
　すると余計に暴力が増える。暴力が増えると、やられた子の親はルウの家族を責めるのです。その結果が町の子供達の悪口になってしまう。

　だからルウの家族達は、本当はとても良い子のルウを分かって欲しくて町に送り出すのだけれど、暴力が悪いことだと思っていないルウは、悪口を言われまたすぐに手を出してしまう。
　そんな悪循環。

　それを打破してくれたのはおばあさんと、ルウのちょっとした信号でした。
　悪い事をしてないと言い張るルウに、暴力を悪いことだと思ってないと気付いたのか気付いてないのか……そこは曖昧ですが、それでも何かおかしいと思い、方向を変えました。
　そしてきっとちゃんと家族で話し合いをしたのではないかと。無理に学校にも行かせないようにもしたんじゃないかな？
　その結果、いい子でも悪い子でもなくて優しい子。その言い方に変わりました。

　暴力が悪いことだと自信を持って言えない家族の苦肉の策なのかも知れませんね。
　まぁそのおかげでルウ暴力を振るわない優しい子に変わりました。
　おばあちゃん様様ですね（笑）

　そのおかげか友達関係も多少緩和し、学校にも行ける様になります。
　この先どんな成長をするのか……きっと色々な事を勉強していい子に育ってくれるのではないかな、と思っています。

　人それぞれ感性や価値観が違うように、「いい子」や「悪い子」と言うことに大しても角度を変えたら違って見えるのかな？　と思います。 でも「優しい子」だったら、それぞれの認識は割りと同じなのかも知れないと思って考えたお話です。

　長々と語ってしまいました。
　こんな感じで解釈も終了です。どうでしょう？　想像と同じでしたか？　違いましたか？
　人それぞれ感じ方は違うと思いますが、私はこんな感じでこの物語を書いてみました。

　お付き合いくださりありがとうございます。
　ここまで全部読んで下さったあなた様は優しくて素晴らしい方です。本当にありがとうございました！